多少認識度が上がったアヴァンポップの世界ですが、
その源流を辿ると、
Henry Cowを代表とする
イギリスの前衛ロックレーベルRecommended Recordsに行き着きます。
いわゆるレコメン派と呼ばれた彼らの活動は全世界に大いなる影響を与え、
死に体同然だったロックという音楽構造に新たな可能性を示しました。
アヴァンポップは、
いわばレコメン系とフレンチポップ、
さらにはフランス近代音楽などをも巻き込んで生まれた
フランス流の前衛ロックであり、
また90年代以降は、
モンドミュージック経由での新しい解釈によって、
ラウンジミュージックのオルタネイティヴなスタイルとして
以前より広く認知されるようにもなりました。
SONOTAでは「プログレの流れ」ではない解釈で
このレコメン?アヴァンポップ、また各国で独自の発展を遂げた前衛ロックの姿を
追っていきたいと思っています。
![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
Slapp Happy / Henry Cowスラップハッピーとヘンリーカウとの合体共作アルバム。Virgin Greenレーベル盤。とっつきにくいと思われがちなアヴァンロック・レコメン系の、シニカルでポップな部分だけを集めた、極めて高度で素晴らしい作品。全人類必聴! genre = レコメン・アヴァンポップ Avan-Pop, RIO
#16201
|
![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
Only a Mother (Frank Pahl)アヴァンポップと言えばフランスの専売特許のように思われますが、アメリカにもおりますFrank Pahl師匠がおります!数々の自作楽器によるソロ作品や、Klimpereiとの共作盤などもあるPahlがリーダーを務めていたアヴァンポップバンドがOnly a Mother。本作はレアな1stアルバムです。その後のCDに収録される曲の原型を演奏していたりもするので、パールファンは必携! #16058
|
![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
Fred Frith前衛ロックシーンの中心人物であるギタリストがレジデンツのラルフレコードからリリースしたソロ3枚目。彼が最も信用をおくバンド、エトロン・フー・ルルーブランと、彼自身のバンド、マサカーが片面づつバックを務める、ちょっとチープでストレンジな快作! #16252
|
![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
Zero時期によって名前を変えるヘンテコミュージシャン、Robert Brobergが74年から82年まで名乗っていたのがZERO。ZERO名義最後のこのアルバムは、時期的にニューウェイヴの影響もありつつ、まったく独自の美意識と洒落っ気で綴られたアヴァンポップの超名盤。冒険的に極限まで減らされた音数と、それでもポップさは失わない熟練の技の共存は簡単に真似できるものじゃないです。昨今の独立系SSWにも通じるようないわゆる80'sとは思えない研ぎ澄まされた音色にもハっとさせられます。 #16275
|
![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
V.A. (Club Foot Orchestra, Naked City, Bay of Pigs, etc.)レジデンツのラルフレコードなんかからもリリースしている西海岸の謎のアヴァンポップ楽団Club foot Orchestra人脈のコンピ。立花ハジメ「H」の元曲である"Theme from Club foot"や「H」のライブでも演奏していたAlterboysの"Frank Sinatra"など。この辺の音はレコメンともNYロフト派とも違う独自のものであり、必ず再評価されるのでヨロシク!デカめのポスター付き。 genre = レコメン・アヴァンポップ Avan-Pop, RIO
#16056
|
![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
Psynkopatスウェーデンのアヴァンジャズロックグループ。ハードながらコミカルさも感じる緻密なコンポジションに攻撃的な単音シンセ、ヘビーなギターソロと演劇的なボイスが色を添える完成度の高いアルバムです。ティポグラフィカが好きな人にもおすすめ。ギターのPetter Brundellはその後ソノタ推薦のNWバンドStåålfågelに加入します。 genre = レコメン・アヴァンポップ Avan-Pop, RIO
#16262
|
![]() ![]() ![]() ![]() |
Anches Doo Too Cool (Philippe Herpin / Daniel Pabœuf)フランスの室内楽グループ1st.アルバム。サンプル一曲目はリズムボックスが使われていますが、他の曲はバスクラリネットとサックスが中心のミニマル、チェンバーミュージック、フリージャズ曲です。後期にはZNRのHector Zazouも参加し、エレクトロニクスやダンスミュージックとの融合も図られるので、このアルバムはその原点とも言えます。なぜかニューウェイヴのメッカCelluloid からのリリース。 #16222
|
![]() ![]() ![]() ![]() |
Véhicule Légerピアノとボーカルと作曲を担当するVéronique Rauxと、ドラム、アレンジャーのLanning Robineauとによるちょうかっこいいチェンバーピアノロック。Art Bearsなどレコメン系との接続は確認されていませんし、グループとしてはこのシングル1枚しか出ていないようですが、大いに評価されていい楽曲だと思います。 genre = レコメン・アヴァンポップ Avan-Pop, RIO
#16223
|
![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
Zero時期によって名前を変えるヘンテコミュージシャン、Robert Brobergが74年から82年まで名乗っていたのがZERO。ZERO名義最後のこのアルバムは、時期的にニューウェイヴの影響もありつつ、まったく独自の美意識と洒落っ気で綴られたアヴァンポップの超名盤。冒険的に極限まで減らされた音数と、それでもポップさは失わない熟練の技の共存は簡単に真似できるものじゃないです。昨今の独立系SSWにも通じるようないわゆる80'sとは思えない研ぎ澄まされた音色にもハっとさせられます。 #16193
![]() |
![]() ![]() ![]() ![]() |
BoojWah Kidsスウェーデンの北欧のビーフハート、北欧のエトロンフーともいうべき、独自の脱構築を志向し、わずかな期間だけ活動したグループ。衝撃の1stアルバムから3年後に突如リリースされた7インチです。ギターのErik Fritjofssonはソノタ推薦のアヴァンロック-ニューウェイブバンドStåålfågelの中心メンバーでもあり、当時のスウェーデン前衛ロックシーンの横の繋がりが垣間見得ます。同じくギターのOlof StockmanがいたPsynkopatというジャズロックバンドも要チェックよ。 #16191
|
![]() ![]() |
The Mo中心メンバーが次々変わるバンド。このシングルが切られたClemens De Lange在籍時の初期はジャズロック、アートロック、前衛ロック色が強いが、2ndではニューウェイヴの影響が濃くなっていき、3rdではシンセダンスポップに変容する。どの時期もクオリティが高く、独自の色を保ち続けた稀有なバンドだと思う。このシングルも両面ともかなりの名曲。Slapp Happyなど好きな方にもオススメです。 #16146
|
![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
PromenadersあのY Recordからリリースされているいかにも企画モノっぽいジャケとクレジット。正体はSteve Beresford、David Toop、Lol Coxhillなどの49Americans周辺メンバーによるウルトラ脱力浜辺ライブ。裏返しのラディカルな戦略に満ちた大傑作! genre = レコメン・アヴァンポップ Avan-Pop, RIO
#16184
|
![]() ![]() ![]() |
ZNRRecommendedから1981年にリイシューされたもの。グリーンカバー。 genre = レコメン・アヴァンポップ Avan-Pop, RIO
#16104
|
![]() ![]() ![]() ![]() |
Lindsay CooperHenry Cowに参加し、その後RIO周辺の重要メンバーになった女性木管楽器奏者&作曲家の86年作。クリス・カトラー御大を始め、Slapp Happyのダグマーや才女Georgie Bornなどがサポート。むしろヘンリーカウに影響を与えたという鬼のような変拍子とギリギリの調性による緊張感に包まれたハードボイルドな前衛室内楽作品です。 genre = レコメン・アヴァンポップ Avan-Pop, RIO
#14899
|
![]() ![]() ![]() ![]() |
Peter Gordonアンディ・マッケイにもジョン・ゾーンにもなれなかった中途半端なアート志向が天然と相まって逆に魅力になってしまっている男、ピーター・ゴードンがLove of Life Orchestra結成前にリリースしていた素晴らしい初ソロアルバム。一番難しいと言われている「格好つけて面白くなる」に見事に成功している名盤です。 #16057
|
![]() ![]() ![]() ![]() |
Albert Marcoeurクリンペライなどのフレンチアヴァンポップ/トイポップに多大な影響を及ぼし、今なおアヴァンポップの異端かつ大御所として活動し続けるアルベール・マルクールとそのグループ。本作は前二作よりロック色が強く、また存在枚数がかなり少ないと思われる3rd. ロックと言ってもそこはマルクール流。どうやったら思いつくのかわからない高度にねじくれたアレンジと抜群の演奏力、ユーモアと哀愁と笑い。「フランスのザッパ」と呼ばれる以上の音楽がここにあります。 #15951
|
![]() |
Etron Fou Leloublanロックの脱構築を実践したエトロンフー5枚目にしてラストアルバム。前衛的かつポップ、かつて聴いたこともないようなアンサンブルは、すでに完成の域に達し、プログレやレコメンファンも平気で置いていく痛快さ。pro. Fred Frith。 genre = レコメン・アヴァンポップ Avan-Pop, RIO
#15772
|
![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
The Honeymoon Killers元々はベルギーで生まれたポストパンクバンドに、レコメンフランス支部中心人物でもある鬼才マーク・ホランダー率いるアクサクマブールや女性ボーカリストなどが合体して出来たハネムーンキラーズの大名盤2nd。フランス的なユーモアを纏ったニューウェイヴ・テクノポップと前衛ロック流儀を繋ぐ貴重なサウンドは唯一無比!ちなみにアルバムタイトルは、フランス語での「The Honeymoon Killers 」で、合体する元のバンド名でもあります。 #15806
|
![]() |
Guigou Chenevier & Sophie Jausserandレコメンフランス代表、元エトロン・フー・ラルーブランのドラマーの傑作ソロ。これを聴けばフェルディナン・リシャールよりむしろ彼の方がエトロンの中心的存在であったと解釈することもできる。前衛かつフランス人らしいユーモアのあるドラミングやコンポージングは、レ・バッテリーやオクターヴォなどの彼の参加バンドでのプレイの集大成でもある。 #15759
|
![]() ![]() ![]() ![]() |
Six Cylindres En V80年から84年まで活動した、Etron ForやAksak Maboul、Stormy Sixなどにも共通するユーモアセンスとアマチュアイズムを持った風変わりな7人編成のブラスアンサンブルバンド。今ではなかなか発掘が難しくなったAYAAレーベル(Recommended France)からのリリースです。マーチングバンドが前衛ジャズロックを人力テクノ的な演奏でカバーしているようなサウンドは、ともすればシリアスすぎるレコメン系の中では、ひときわ異彩を放っております。 genre = レコメン・アヴァンポップ Avan-Pop, RIO
#15792
|