多少認識度が上がったアヴァンポップの世界ですが、
その源流を辿ると、
Henry Cowを代表とする
イギリスの前衛ロックレーベルRecommended Recordsに行き着きます。
いわゆるレコメン派と呼ばれた彼らの活動は全世界に大いなる影響を与え、
死に体同然だったロックという音楽構造に新たな可能性を示しました。
アヴァンポップは、
いわばレコメン系とフレンチポップ、
さらにはフランス近代音楽などをも巻き込んで生まれた
フランス流の前衛ロックであり、
また90年代以降は、
モンドミュージック経由での新しい解釈によって、
ラウンジミュージックのオルタネイティヴなスタイルとして
以前より広く認知されるようにもなりました。
SONOTAでは「プログレの流れ」ではない解釈で
このレコメン?アヴァンポップ、また各国で独自の発展を遂げた前衛ロックの姿を
追っていきたいと思っています。
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Jowe Head伝説のポストパンクバンド元Swell Maps、TV Personalitiesのギタリストによる2nd.ソロアルバム。本作はSwell Mapsの元メンバー二人と共に制作されている。ダークなUKポストパンク王道のムードはありつつ、全体的に緩く、とぼけた楽曲やヘタウマ脱力演奏が繰り広げられる。 #16452
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The Presidentsこれはヒドイ!ドイツのラジオ司会者によって作られたと言われているアルバム。有名ポップ曲をこれでもかと破壊再構築する極悪カバー集。アーティスト名があのレジデンツのもじりかとも言われているが、コンセプト的にはもっと悪意がありますね。 #16441
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Lenny Pickett With The Borneo Hornsタワー・オブ・パワーのメンバーであり、NBCで放送されていたサタデー・ナイト・ライブ・バンドの音楽監督でもあったLenny Pickettが結成した、デヴィッドボウイやフレースジョーンズのバックなども務めたブラス隊Borneo Hornsを率いて制作した、ブラスとパーカッションのみの前衛インストグループ。 genre = レコメン・アヴァンポップ Avan-Pop, RIO
#16323
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Joshuaゼイマイトビージャイアンツのリミックスで知られる音楽プロデューサーによる、この上なくくだらない12インチ。ひたすら「My Name Is Jimmy Because」と繰り返してるだけなのだが、なぜかあのHenry CowのFred Frithがギターで参加してるのです。途中からいつもの変態プレイでやりたい放題!さらにクイーンやノラジョーンズなど錚々たるアーティストと仕事をしてきたアリフ・マーディンとその息子がなぜかプロデュースとエディットで参加。RUN DMCのエンジニアがミックス。NYの音楽業界のお遊びといった感じのものなんですかねー。知らんけど。 #16381
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Die Zweiドイツの兄弟を中心とする謎グループ。片面は朗々としたアカペラコーラス中心、片面は中途半端なヒップホップのようなアヴァンポップのような、掴みところのないトラックが並ぶという振り分け自体がまずワケがわからないし、アメフトイメージやアルバムタイトルからしてもちょっと情報量多すぎて何をしたいのか、しているのか完全には理解できないという、つまりはとても魅力的でサイコーなアルバム!ぜひ試聴最後まで聴いてイカレ具合を感じていただきたいです。 genre = レコメン・アヴァンポップ Avan-Pop, RIO
#16319
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Steve Waring Et Le Marvelous Bandフランスの演劇的フォークロアギタリスト名手Steve Waringと即興演奏集団ARFIのメンバーによる木管グループMarvelous Bandのコラボアルバム。Marvelousの主催者Alain Gibertは70年代後半からWaringの編曲を担当していた盟友でもある。アイデアや実験精神が満載。緻密さと自由さを兼ね備えた完成度の高い近代室内楽アヴァンポップです。 genre = レコメン・アヴァンポップ Avan-Pop, RIO
#16315
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Zero時期によって名前を変えるヘンテコミュージシャン、Robert Brobergが74年から82年まで名乗っていたのがZERO。ZERO名義最後のこのアルバムは、時期的にニューウェイヴの影響もありつつ、まったく独自の美意識と洒落っ気で綴られたアヴァンポップの超名盤。冒険的に極限まで減らされた音数と、それでもポップさは失わない熟練の技の共存は簡単に真似できるものじゃないです。昨今の独立系SSWにも通じるようないわゆる80'sとは思えない研ぎ澄まされた音色にもハっとさせられます。 #16278
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Slapp Happy / Henry Cowスラップハッピーとヘンリーカウとの合体共作アルバム。Virgin Greenレーベル盤。とっつきにくいと思われがちなアヴァンロック・レコメン系の、シニカルでポップな部分だけを集めた、極めて高度で素晴らしい作品。全人類必聴! genre = レコメン・アヴァンポップ Avan-Pop, RIO
#16201
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Only a Mother (Frank Pahl)アヴァンポップと言えばフランスの専売特許のように思われますが、アメリカにもおりますFrank Pahl師匠がおります!数々の自作楽器によるソロ作品や、Klimpereiとの共作盤などもあるPahlがリーダーを務めていたアヴァンポップバンドがOnly a Mother。本作はレアな1stアルバムです。その後のCDに収録される曲の原型を演奏していたりもするので、パールファンは必携! #16058
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Fred Frith前衛ロックシーンの中心人物であるギタリストがレジデンツのラルフレコードからリリースしたソロ3枚目。彼が最も信用をおくバンド、エトロン・フー・ルルーブランと、彼自身のバンド、マサカーが片面づつバックを務める、ちょっとチープでストレンジな快作! #16252
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V.A. (Club Foot Orchestra, Naked City, Bay of Pigs, etc.)レジデンツのラルフレコードなんかからもリリースしている西海岸の謎のアヴァンポップ楽団Club foot Orchestra人脈のコンピ。立花ハジメ「H」の元曲である"Theme from Club foot"や「H」のライブでも演奏していたAlterboysの"Frank Sinatra"など。この辺の音はレコメンともNYロフト派とも違う独自のものであり、必ず再評価されるのでヨロシク!デカめのポスター付き。 genre = レコメン・アヴァンポップ Avan-Pop, RIO
#16056
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Psynkopatスウェーデンのアヴァンジャズロックグループ。ハードながらコミカルさも感じる緻密なコンポジションに攻撃的な単音シンセ、ヘビーなギターソロと演劇的なボイスが色を添える完成度の高いアルバムです。ティポグラフィカが好きな人にもおすすめ。ギターのPetter Brundellはその後ソノタ推薦のNWバンドStåålfågelに加入します。 genre = レコメン・アヴァンポップ Avan-Pop, RIO
#16262
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Anches Doo Too Cool (Philippe Herpin / Daniel Pabœuf)フランスの室内楽グループ1st.アルバム。サンプル一曲目はリズムボックスが使われていますが、他の曲はバスクラリネットとサックスが中心のミニマル、チェンバーミュージック、フリージャズ曲です。後期にはZNRのHector Zazouも参加し、エレクトロニクスやダンスミュージックとの融合も図られるので、このアルバムはその原点とも言えます。なぜかニューウェイヴのメッカCelluloid からのリリース。 #16222
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Véhicule Légerピアノとボーカルと作曲を担当するVéronique Rauxと、ドラム、アレンジャーのLanning Robineauとによるちょうかっこいいチェンバーピアノロック。Art Bearsなどレコメン系との接続は確認されていませんし、グループとしてはこのシングル1枚しか出ていないようですが、大いに評価されていい楽曲だと思います。 genre = レコメン・アヴァンポップ Avan-Pop, RIO
#16223
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BoojWah Kidsスウェーデンの北欧のビーフハート、北欧のエトロンフーともいうべき、独自の脱構築を志向し、わずかな期間だけ活動したグループ。衝撃の1stアルバムから3年後に突如リリースされた7インチです。ギターのErik Fritjofssonはソノタ推薦のアヴァンロック-ニューウェイブバンドStåålfågelの中心メンバーでもあり、当時のスウェーデン前衛ロックシーンの横の繋がりが垣間見得ます。同じくギターのOlof StockmanがいたPsynkopatというジャズロックバンドも要チェックよ。 #16191
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The Mo中心メンバーが次々変わるバンド。このシングルが切られたClemens De Lange在籍時の初期はジャズロック、アートロック、前衛ロック色が強いが、2ndではニューウェイヴの影響が濃くなっていき、3rdではシンセダンスポップに変容する。どの時期もクオリティが高く、独自の色を保ち続けた稀有なバンドだと思う。このシングルも両面ともかなりの名曲。Slapp Happyなど好きな方にもオススメです。 #16146
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PromenadersあのY Recordからリリースされているいかにも企画モノっぽいジャケとクレジット。正体はSteve Beresford、David Toop、Lol Coxhillなどの49Americans周辺メンバーによるウルトラ脱力浜辺ライブ。裏返しのラディカルな戦略に満ちた大傑作! genre = レコメン・アヴァンポップ Avan-Pop, RIO
#16184
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ZNRRecommendedから1981年にリイシューされたもの。グリーンカバー。 genre = レコメン・アヴァンポップ Avan-Pop, RIO
#16104
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Lindsay CooperHenry Cowに参加し、その後RIO周辺の重要メンバーになった女性木管楽器奏者&作曲家の86年作。クリス・カトラー御大を始め、Slapp Happyのダグマーや才女Georgie Bornなどがサポート。むしろヘンリーカウに影響を与えたという鬼のような変拍子とギリギリの調性による緊張感に包まれたハードボイルドな前衛室内楽作品です。 genre = レコメン・アヴァンポップ Avan-Pop, RIO
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Peter Gordonアンディ・マッケイにもジョン・ゾーンにもなれなかった中途半端なアート志向が天然と相まって逆に魅力になってしまっている男、ピーター・ゴードンがLove of Life Orchestra結成前にリリースしていた素晴らしい初ソロアルバム。一番難しいと言われている「格好つけて面白くなる」に見事に成功している名盤です。 #16057
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